2022/05/08

第4回大村新緑寄席~はじめての人情噺

どうも。

ホントは新春寄席

そんなこんなで、今日は「プラザ大村新緑寄席」でした。

本当は、今年1月開催予定だったのですが、コロナ感染拡大のあおりをうけて、この時期に延期になったのです。

なので、この会は本当は「第4回プラザ大村新春寄席」だったのですが、さすがにいまさら「新春」はおかしかろう、ということで、急遽勝手に私が「新緑寄席」という名前にしちゃったという経緯の会です。

番組はこんな感じ。
お客さんは、一席ずつ開けて座ってもらって、ほぼ定員いっぱいでした。
ありがたい。とてもありがたいです。

今回は、柄にもなく、人情噺をやらせていただきました。
落語ずいぶん長いことやってきたのですが、いわゆる人情噺と呼ばれる落語には手を出していませんでした。
多分、やってもうまくできないだろうと思って敬遠していたのですが、それでも一度はやってみないと、うまくできるのかできないのかわからないじゃないか、ということで、挑戦することにしました。

「唐茄子屋政談」という落語に、実は、そんなに思い入れがあるわけではありませんでした。ただ、人情噺、というジャンルで、あんまり周りでやってる人がいなくて、なおかつ、「若旦那」というキャラクターならまだ演じることができるのではないか?とあれこれ考えてこの噺に決めました。
さらによくよく思い出してみると、学生時代、ラジオの落語をエアチェックして録音しようということになって、たまたま初めて録音したのが「唐茄子屋政談」だったというのも、少し影響してるかもしれません。

いろんな落語家さんの唐茄子屋政談を聴いたのですが、フルで演じると50分近い長さになってしまいます。
そのため、途中で終わるパターンもあったのですが、今回はストーリーとしては最後までやりたいと思っていました。
今回は志の輔師匠の唐茄子屋政談をベースにすることにしました。
これは、吉原田圃で吉原を回想するシーンがありません。
ベースにさせてもらったのですが、セリフ回しとかは、自分で考えて極力自分の言葉で喋ることにしました。
トータルで35分くらいの時間にまとめることができました。
それでも普段10分くらいの落語ばっかりやっていたので、ぼくにとってはかなりの長講です。
というか、こんな長い落語、ほぼ初めてです。

実はどうもなんとなく膿栓ができてる感じがして、喉の調子がよくありませんでした。
40分近くしゃべることができるのか、そこが不安でした。
高座に上がってからも、不安がよぎりましたが、途中からなぜか調子がよくなってきて、最後まで無事にしゃべることができました。

で、肝心の出来栄えの方は、うーん、どうなんだろうこれ。
喉の調子を気にして、早めに切り上げたいという気持ちもあったのか、やや急いでいたようにも思うし、そもそも、普段から割とテンポの速い落語しかできないので、そんなにテンポを上げる必要もないのに、どんどん話を展開させてしまって、結果として全体的に落ち着きのない落語になっちゃったし、ちょっと客席がざわざわし出したらそれに動揺してしまったし、反省点はたくさんあります。
その意味では、「人情噺は仁に合ってない」ことの証左だったのかも知れません。
ただ、「自分ならこうやる」という内容には仕上げることができた、とは感じています。

ただ、改めて、人を笑わせるというのがいかに難しいのか、というのを再認識しました。
というのも、聞いてくれる人を「感動」「怒り」「悲しみ」といった感情へ動かすことの方が、少し、「笑わせる」よりも楽な気がします。決してそれも簡単ではないし、今回、聴いてくださったお客さんの感情を動かすことができたのかどうか、それは置いといて。

今後、この落語を演じることがあるのか、人情噺と呼ばれるジャンルの落語を演じることがあるのか、それは少し考えたいと思います。
やっぱりあれかな、変な落語の方が性分にあってるのかもなぁ…。




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