本日は東京出張です。
「東京出張」といっても、目的地は東京都内ではないので、厳密には「東京出張」といったらうそになっちゃうのですが、かのディズニーランドだって「東京」と言い張っているのですから、ぼくがここで「東京出張」といってしまっても咎めらることはないでしょう。
今回は1泊の旅程です。
最近、日帰りでの出張が多かったりするのですが、今回はスケジュールの都合で1泊することができました。
本来の目的が終わり、関係の皆さんと軽く食事をしてから、宿へ。
翌日早い便で長崎に戻ることになっているので、空港までのアクセスを考えて蒲田に投宿。
蒲田のホテルまで歩きながら、「なんか小腹が空いたのよね。ラーメンか蕎麦か、軽く食べたいな」と適当なお店がないか探しますが、どこも「なんか違う…」とえり好みしているうちに、ホテルに到着。とりあえずホテルについてから考えることにします。
ホテルはアパホテル。
部屋に置いてある本とかアメニティから濃い目の思想がほとばしっていることを除けば、必要十分のホテルだと思います。
チェックイン後、荷物を整理して、一旦外出します。
カードキーになっていて、フロントにカギを預ける必要もないので楽でいいです。
ホテルを出たところでGoogleMapで、よさげなお店を検索してみますが、やっぱりこれといって見つからず、結局目についたファミリーマートで買い物してホテルの部屋でゆっくり食べることにします。
ペットボトルの飲み物2本、とろろそば、カップのアイス。
店員さんは外国人の方。若い男性。「袋ください」とできるだけハッキリ伝えて、お会計。
部屋に戻って、アイスと飲み物を冷蔵庫に放り込んで、靴下を脱いで、スーツのズボンをハンガーにかけます。Yシャツを脱いで畳んで、靴下とハンカチと一緒に汚れ物袋に入れます。
手を洗って、うがいをして、顔を洗って。
買ってきた炭酸水のペットボトルを一口飲んで。
とろろそばの容器を開けて、「とろろ」と「めんつゆ」のパックを蕎麦の上にあけて。
さて、食べるか。
あ…??あれれ…?
ハシ…箸がない!箸がないぞ!
そうなんです、箸がないんです。
コンビニ袋の中を何度も確認したし、その辺に落っことしたんじゃないかと、ホテルの部屋の中を探したのですが、ない。
そう、つまりは、店員さんが付け忘れたんです。
まいった。こまった。どうすりゃいいんだ。
相手は「とろろそば」だ。
もう、「とろろ」も「めんつゆ」も準備万端なんだよ??
一旦落ち着いて、この事態を切り抜けるためにあれこれ思案を巡らせます。
さっきのコンビニまで割りばしをもらいに行く?
いやいや、さっきの店員さん、日本語怪しかったから、「さっきとろろそばを買ったものですが、割りばしがついてなかったので、割りばしをもらいに来ました」って言って通じるかなぁ?めんどくさいから割りばしを買う?いやいや、その場合50本セットとかになってて、絶対持て余すことになっちゃうし、何よりもったいないよ?そもそも、いま、Tシャツとパンツの状態で外出できないよ?着るものの片付けも済んじゃってるのに、今から、シャツとか靴下とかを引っ張り出すのはあまりにも面倒じゃない?
フロントで割りばしもらえないか交渉してみる?多分、くれるとは思うけど、やっぱりTシャツとパンツでフロントまで出向くわけにもいかんし、そもそもフロントも時間的に無人ぽかったよ?
そういえば、昔見た「金八先生」で、「受験の時は必ず新しい鉛筆を2本持っていきなさい。弁当の箸を忘れてもそれで代用できるから」って言ってたな?ペンケースに入ってるシャープペンとボールペンを使えば…さすがにそれはイヤすぎる…。
手づかみ…手づかみだけは嫌だ…せめてとろろがかかっていない普通のそばならまだありえた選択肢かも知れないけれど。
とにかく箸のかわりになるものを探そう。
と、なんとか見つかったものは、
・さっきコンビニで買ったアイスを食べる用のスプーン
・ホテルのアメニティのインスタントコーヒーを混ぜるための使い捨てのマドラー
これで何とかするしかないという結論に至ります。
コンビニの店員さん、アイス用のスプーンはつけてくれてたのね…。
このアイス用のスプーン、「スプーン」とは名ばかりで、カテゴリ的には「ヘラ」です。スプーン的な湾曲もなく、木の板をなんとなくスプーンの形に切り抜いただけのモノです。
とはいえ、現在手元にあるものの中ではもっとも「箸」に近い存在だと思います。
マドラーは、15cmくらいの長さのプラスチックの棒です。先が申し訳程度にスプーン状に凹んでますが、これで何かをすくうことはできないと思われます。
当初、このアイス用スプーンとマドラーを片手に持って、箸のようにして使おうとしましたが、まったくもって使い物になりませんでした。
長さも違えば、幅も違うし、材質も違うし、いくら何でも無理があります。
そこで、アイス用スプーンを右手、マドラーを左手に持って、あたかもフォークとナイフのように取り扱うことで、食べることができないかと試してみます。
やってみたら、意外といけました。
決して食べやすくはないのですが、手づかみで食べるよりも、数百倍まともな状況です。
結局、アイス用スプーンとマドラーで、とろろそばを完食。
まさか、東京まで来て、ヘラとマドラーでそばを啜ることになるとは。
江戸っ子がみたら卒倒しちゃうな。
その勢いで、アイス用スプーン本来の用途で、アイスを食べて、ひとまず満足して、その日は眠りにつきました。
うーん、こんなことなら、安いヤツでいいからカトラリーセットを出張用バッグに忍ばせておくんだったなぁ。
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